(読売新聞2007年5月15日)
 憲法改正の手続きを定める国民投票法の成立を受け、政府は14日、選挙権年齢や、成年(成人)になる年齢を、現行の20歳から18歳に引き下げる関連法整備を検討するため、「年齢条項の見直しに関する検討委員会」(仮称)を内閣官房に設置することを決めた。
 的場順三官房副長官を委員長に、各府省の次官らで構成し、2010年の国民投票法施行までに必要な法整備を終えることを目指す。
 14日の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した国民投票法は、投票権者を原則18歳以上としている。ただ、「国は施行までに、公職選挙法、民法その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる」と規定し、公選法などの関連法が改正されるまでは投票年齢を20歳以上にすると定めている。
 法改正の議論は、選挙権年齢を定める公職選挙法や、成年年齢を定める民法の改正が軸となる見通し。このほか、少年法や道路交通法などを含めて、100本以上の関連法が検討対象に挙がっている。
 法改正が実現すれば、「18歳が法律上の大人」となり、日本の社会のあり方を変える改革になる。
 公選法が改正されれば、国政、地方選挙の有権者が増える。最新の国勢調査(2005年10月1日現在)によると、18~19歳の日本国民は、約271万人に上る。民法の成年年齢が18歳に引き下げられれば、18~19歳の若者が親の同意がなくても、財産などの取引行為や結婚が可能になる。
 ただ、成年(成人)に関係する法律を、どこまで改正するのかは、今後の議論に委ねられており、政府・与党内には慎重な意見もある。
 20歳未満に喫煙・飲酒を禁じている未成年者喫煙禁止法や未成年者飲酒禁止法については、自民党内では「国民投票の投票権とは別次元の話だ」(幹部)として、改正は必要ないとの意見が多い。20歳未満を「少年」と定めた少年法の見直しについても、政府内には「適用年齢を引き下げる理由付けが難しい」との見方が強い。
 下村博文官房副長官も14日の記者会見で、「検討委員会では、改正の必要性など総合的に検討する」と述べるにとどめた。

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