「Rights News No.29」(2017年3月7日)を下記の内容で発行しました。

「Rights News No.29」
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内容
・NPO法人Rightsが法人設立から15周年を迎えました /1
・結成から18歳選挙権実現までNPO法人Rightsの軌跡 /2・3
・Rightsビジョン2015−2020  /4
・被選挙権年齢引き下げ新時代へ /5
・[参考資料]各政党参議院選挙公約若者度評価 /6
・被選挙権年齢引き下げの早期実現を求める要望 /7
・NPO法人Rights Official Homepageをリニューアルしました! /8
・ご支援、賛助会員へのご入会のお願い。 /8

「Rights News No.29」
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NPO法人Rightsが法人設立から15周年を迎えました

Rightsは、2000年5月30日に10代・20代の若者たちにより、選挙権・被選挙権年齢の引き下げと、政治教育の充実を二本柱として、若者の政治参加を促進させようと任意団体Rightsとして設立しました。特定非営利活動法人Rightsとしては、2002年2月25日に内閣府から特定非営利活動法人申請が認証され、3月7日に特定非営利活動法人登記を完了し正式に特定非営利活動法人(NPO法人)Rightsとして設立。今年で15周年を迎えることができました。
当初考えていた以上に長い期間を費やすことにはなりましたが、2015年6月17日に参議院本会議にて改正公職選挙法が成立。「18歳選挙権」を実現することができました。選挙権年齢の引き下げは、戦後1945年に婦人参政権と共に25歳から20歳に引き下げられて以来、実に70年ぶりの快挙となりました。
大学生だった若者たちが、当事者として「法律を変えよう」と求めていたことは、当時、同世代からも「そんなことは無理だ」「誰も求めていない」等と批判されたりもしましたが、「18歳選挙権」の実現は、その過程そのものが、「若者が当事者として法律を変えた」事例として大きな前例を示すことができたのではないかと思っています。
2016年7月10日には「18歳選挙権」による初の国政選挙となる参議院選挙が実施され、投票率54.70%の中、18歳の投票率は51.28%と非常に高い結果となりました。19歳の投票率は42.30%でしたが、それでも18・19歳の投票率は46.78%と、20代の35.60%、30代の44.24%よりも高い結果となりました。

図表:第24回参議院議員通常選挙世代別投票率(2014年)

こうした結果は、これまでNPO法人Rightsとして主張してきたように、日本においても若者の政治に対する意識は決して低くないことを示したのではないかと思います。
一方で我々がめざしたのは、単に選挙権年齢が2歳引き下げられ、約240万人の新有権者が増えればいいというものではありません。世代間格差の問題、その背景にあるシルバー・デモクラシーの問題を考えれば、さらに若者を当事者として社会参画させると共に、その声を反映する仕組みを創っていかなければなりません。
NPO法人Rightsで掲げるもう一方の柱である政治教育の充実も含め、さらに若者たちが活躍する社会をめざし、今後も活動していきます。引き続きNPO法人Rightsへとご支援をいただければと思います。

 

結成から18歳選挙権実現までNPO法人Rightsの軌跡

※図表のため省略 詳しくは、「Rights News No.29」(PDF)もしくは沿革をご覧ください。

 

18歳選挙権を実現、さらに若者が活躍する社会へ!

特定非営利活動法人Rightsでは、2015年から2020年に向けた中期ビジョンとして、「Rightsビジョン2015−2020」を作成し、2015年度総会で可決しました。このビジョンを元に18歳選挙権を実現以降、さらに若者が活躍する社会を創るべく、具体的な活動を進めていこうと考えています。

Rightsビジョン2015−2020

1.外部要因・外部環境の変化
若者の政治参画や社会参画を取り巻く環境は、大きく変わりつつあります。中でも最も大きな要因は、18歳選挙権への制度改正です。これにより新たに18・19歳約240万人の有権者が増えるだけでなく、現役高校生の中にも有権者が生まれることになり、学校現場における政治教育がこれまで以上に求められます。また、18歳選挙権の議論の中で、若者の政治参画への関心は高まっており、政治教育・主権者教育や被選挙権年齢引き下げの議論にまで進んでいます。文部科学省や各党もこうした制度改正を前提として、主権者教育に関する検討を開始しました。

2.内部要因
NPO法人Rightsは、2000年の結成以来、選挙権年齢の引き下げと政治教育の充実を両輪に若者の政治参画を目指して活動してきました。公職選挙法改正にむけて国会での意見陳述や大学生や高校生なども巻き込んだキャンペーンを実施してきました。これまでに若者政策の先進国であるスウェーデン・英国・ドイツの調査研究を積み重ねてきました。またメンバーも、それぞれの活動分野をもつ人材が集まっています。
一方で、財源確保や専従職員の不在など活動の基盤に課題が残っています。また当事者世代である10・20代メンバーの不足や男女構成の偏りなども課題です。

3.社会ビジョン
若者を取り巻く環境は、世代間格差の是正をはじめとした負担の再分配など持続可能な社会システムへの転換が迫られています。そのためには納得のいく形での合意形成が必要になります。幅広い人たちが当事者として社会的意思決定過程に参画していくことが重要です。
次なる課題は、被選挙権年齢の引き下げと選挙権年齢のさらなる引き下げです。欧米各国では選挙権の16歳への引き下げが進んでおり、とくに地方選挙権年齢の先行引き下げは今後の課題となります。18歳選挙権を契機に、選挙権・被選挙権年齢の引き下げによって「間接参画」を促進するとともに、まちづくりへの参画やインターネットを活用した政策形成の促進、若者の利益代表づくりなど「直接参画」のための仕組みや受け皿の構築も求められます。政治教育については、政治的知識を習得するものだけではなく、生徒会活動などに主体的に参画していくためにポリティカル・リテラシーを育成していく仕組みが必要です。

 

[参考資料]各政党参議院選挙公約若者度評価『ワカモノのミカタ政党はどこだ!』

※参考資料のため省略 詳しくは、「Rights News No.29」(PDF)をご覧ください。

 

被選挙権年齢引き下げの早期実現を求める要望

今国会で予定されていた「18歳成人」に向けての民法改正案の国会提出が、共謀罪など他法案を優先するため今国会での提案は先延ばしとなりましたが、秋の臨時国会での提出は確実と言われています。こうした状況の中で、NPO法人Rightsでは、この民法改正による「18歳成人」の議論と共に、被選挙権年齢の引き下げについても議論を進め、実現をめざしていくため、各党のキーマンとなる国会議員への働きかけを行っていきます。

被選挙権年齢引き下げの早期実現を求める要望書 -18歳選挙権と18歳成人を受けて-

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。日頃から、弊法人の活動に対するご理解とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。
さて、昨年7月に実施された第24回参議院通常選挙におきましては、70年ぶりの選挙権年齢引き下げを受け、高校生を含む満18歳以上の投票が実現いたしました。この参議院選挙の際、貴党におかれましては、被選挙権年齢引き下げについても公約に「選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを踏まえ、被選挙権年齢の引き下げについて検討します。」と明記されました。
昨年11月には、貴調査会での検討が始まり、参院選における自民党選挙公約を受け、とくに2019年4月の統一地方選をにらみ、地方議員選挙における被選挙権の年齢を引き下げる方向で本格検討に入ったと報道されており、歓迎するところです。
一方で、国政における選挙権が満18歳以上になりながら、被選挙権は衆議院でも満25歳以上とその差は5歳から7歳へと拡大されてしまいました。18歳選挙権実現の際には、貴党所属議員から「若者の政治離れの背景には各政党の政策が高齢者中心になる『シルバー・デモクラシー』があるとし、日本の将来を考えて、もっと若者に向けた政策に力を入れて投票してもらう必要性、また、民主主義の発展、若者の政治離れの解消といった大きな目的がある。」との答弁がありました。こうした視点から見ても、若い世代の選挙への立候補には、同世代の若者の政治への関心を高め、ひいては日本の民主主義の発展へと繋がっていく大きな可能性があります。
今年は、政府による「18歳成人」に向けての民法改正案の国会提出も予定されており、若者が社会の一翼を担っていくための環境整備は、まさに進んでいるところです。
被選挙権年齢の引き下げについては、昨年の参議院議員選挙において、貴党ほか、公明党・民進党・日本共産党・日本維新の会、社会民主党の各党が公約に掲げており、国会内では幅広く支持を広げることができるものと考えております。
私たちは、18歳選挙権実現に際しては、国会においても、2014年4月に衆議院憲法審査会、2015年5月には衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会において参考人として意見陳述も行ってまいりましたが、その際にも、選挙権年齢の引き下げだけでなく、同時に被選挙権年齢の引き下げを行うことの重要性を伝え、早期実現を要望しました。
以上のような理由から、右記の点に対応いただきたく要望いたします。

1.被選挙権年齢等の引き下げの実現
1-1 被選挙権年齢の引き下げ
私たちが調査視察を行った「若者参画の先進国」であるドイツでは、1970年に選挙権年齢を満18歳以上に引き下げた際に、被選挙権年齢についても、満25歳以上から成人年齢(21歳)へと引き下げを行いました。さらに1974年には成年年齢が満18歳に引き下げられたことに伴い、被選挙権年齢も満18歳以上へと引き下げられています。
我が国では、現行法の中で成人年齢に達しながらも被選挙権が付与されていないことを鑑み、被選挙権年齢の成人年齢への引き下げを求めます。

2-2 地方選挙権・被選挙権引き下げの環境整備
また、ヨーロッパ諸国では、国政に先んじて、地方選挙での選挙権年齢を引き下げている事例もあります。我が国でも、2013年に国家戦略特区提案として、地方選挙における選挙権・被選挙権年齢を自治体が独自に引き下げることを可能にする「若者の政治参加を通じた地域活性化に係る特区提案」が提出され、当時の大臣査定でも高く評価されました。自治体における議員の高齢化やなり手不足、地域活性の観点からも、国政に先んじて、地方が独自に地方選挙権・被選挙権年齢の引き下げをできるような制度を検討・導入することを求めます。

上記2点について、貴調査会が内閣と調整のうえ被選挙権年齢引き下げ等を決定いただき、公選法や地方自治法など被選挙権年齢を定めた法律の改正案を今通常国会に提出いただくことを求めます。

2.衆参両院における委員会および貴調査会による民間有識者の意見聴取
このような被選挙権等に関する党内での議論および衆参両院における国会議論は、今後さらに活発化されていくことが予想されます。つきましては、18歳選挙権実現や若者の政治参加促進に向けて活動を続けてきた弊法人を始めとする民間の研究者・NPO等から意見聴取いただくことを求めます。

 

NPO法人Rights Official Homepageをリニューアルしました!

NPO法人RightsのOfficial Homepagehttp://rights.or.jp) を大々的にリニューアルし、これまで見づらかったRightsの活動を「18歳選挙権・被選挙権」、「シティズンシップ教育」、「子ども・若者政策」といったカテゴリごとに見やすく整理したほか、Rightsに関わる分野の最新のニュースなどについて、コメントをつけてリアルタイムにお届けする「Rights Watch」を新たに開始しました。
またNPO法人Rightsでは、Facebookページでの発信も行っています。
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NPO法人Rights公式Facebookページ: /rightsjapan

 

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この記事の投稿者

高橋 亮平
高橋 亮平NPO法人Rights代表理事
1976年生まれ。明治大学理工学部卒。一般社団法人生徒会活動支援協会理事長、千葉市こども若者参画・生徒会活性化アドバイザーなども務める。