18歳選挙権の法案可決を受け、朝日新聞 WEBRONZAでNPO法人Rightsの活動が紹介されました。

「18歳選挙権」は、大人にも大きな影響がある 親の世代も、高齢者も、政治を考えるチャンスに
(2015年7月2日 朝日新聞 WEBRONZA)

http://webronza.asahi.com/polit…/articles/2015070100007.html

  6月17日、改正選挙法が可決、成立した。これにより、選挙権年齢が現行の「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられた。
筆者は、 NPO法人ライツの企画に参加し、参議院本会議での同改正法の可決を傍聴した。ライツは、2000年に当時の大学生が中心になって設立された団体で、以来、選挙権年齢の引き下げを求めることを一つの主活動としてきた。
国会での可決は、淡々とし、意外とあっけないものであった。だが、今回の選挙権の変更は、参政権の拡大であり、戦後1945年に選挙権が「25歳以上の男子」から「20歳以上の男女」に変更になって以来70年ぶりとなる、実は日本における民主主義の根幹にも関わる大きな変更であった。
 近年、少子高齢化、若い世代の低い投票率と高齢世代の高い投票率、さらに加速度的に増大する社会保障費・医療費と累積する財政赤字のなか、「シルバーデモクラシー」という言葉に象徴される、高齢者に有利で若い世代に負担がかかりがちな政策が取られる傾向にあった。
このため、若い世代の声をどうやって政治に活かすかという課題への対応の一つとして、選挙権年齢引き下げが語られてきた。
だが、この選挙権の年齢引き下げによって新たに有権者になるのは、18歳および19歳の計約240万人で、これは全有権者の約2%に過ぎない。その意味では、極論すると、選挙の大勢には急激かつ大きな変化はないともいえる。
しかしながら、筆者は、その有権者の数の変化以上に重要なことがあると考えている。
まず、18歳に選挙権が与えられたということは、高校生が有権者になることだ。その多くは、自宅から学校に通っている。ということは、彼らは、投票の前に親や周りに必ず意見を聞くはずである。
それは、親などの政治意識や投票行動に確実に変化をもたらす。彼ら自身、自分の子どもへの手前、投票について改めて考えるはずだ。親子や家族間での、新しいコミュニケーションの機会にもなるだろう(このことは家族関係にも変化をもたらす)。
さらに、子どもの選挙権は親や保護者同士の会話やコミュニケーションにも影響を与えるかもしれない。
また、高校生のほうも、投票前に学校などで友人たちと選挙や政治について意見をかわす機会が確実に増える。そのことは、まだ選挙権のない周囲(同じクラスや学校の他の生徒)にも確実に影響するだろう。これに対して、先生など学校側も、投票に関する教育も含めて何らかの対応を考えていかざるを得ない。
これらのことは、クラスでの人間関係が高校よりは希薄な大学生や、選挙が当然のこととしてある社会人には絶対に起こらない変化だろう。筆者は、今回の選挙権年齢引き下げの最も重要な意味は、こうした変化や影響ではないかと考えている。これは、実際の有権者増の数倍以上の人々に影響を与えると推測され、政治全体に大きな変化を与えるのではないだろうか。

他方、今回の年齢引き下げに関して、「新有権者は本当に投票するのか」、「有権者の増加は全体から見るとたいして意味はない」などの否定的な意見や記事も多い。
筆者も、これらの意見は理解できる。実際、今回の選挙権年齢引き下げが、一部の若い世代によるさまざまな活動や、政治への働きかけが先導したことによって実現したとは言えないであろう。

だが、若い世代の中に今回の機会を前向きかつ積極的に活かして、日本の政治や社会を変えていこうという動きがあることは、非常に頼もしいと感じている。
まず、6月17日当日は、NPO法人ライツをはじめとする若い世代による様々な活動が、国会議員の議員会館をはじめとしていろいろな所で行われた。それは今回の法改正に関わった議員たちと若い世代との意見交換会、高校生らによる模擬投票等々などである。
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NPO法人Rightsは、「未来を長く生きる若者は未来の決定により大きな責任を」との思いから、選挙権・被選挙権年齢の引き下げと政治教育の充実を2つの柱に、2000年から若者の政治参加をめざし活動してきました。

現在は、政治教育や若者政策の提言、政治家への働きかけに加え、自治体における若者参画プログラムの拡充、学生・若者団体への支援・助言などの活動を行っています。