「18歳以上」「改憲に限定」 国民投票法案で歩み寄り
(朝日新聞2006年12月1日)
 憲法改正の具体的な手続きを定める国民投票法案をめぐり、与党は30日、民主党との最大の対立点だった投票年齢について、「20歳以上」としている与党案を「18歳以上」まで引き下げることを正式に表明した。一方、民主党は国民投票の対象を憲法改正に限定する与党案に歩み寄る姿勢を見せており、お互いが譲り合った形だ。
 これで双方の対立点はほぼ解消され、与党、民主党は共同修正案の作成に向けて動き出す。ただ、今国会の残り会期は少なく、それぞれ党内論議も必要なことから、共同修正案の提出まで進んでも、成立は困難な情勢に変わりはない。
 30日の衆院憲法調査特別委員会小委員会で、自民党理事の船田元氏は「本則を18歳以上とし、付則に経過措置3年程度を置いて民法や公選法など関連法制の改正措置を明記する」と述べた。法案が成立しても3年間は実施を凍結し、民主党案の「原則18歳以上」とするために成人年齢や選挙権年齢などの見直し作業を進める考えだ。
 一方、投票テーマについて、与党は憲法改正に限る姿勢を崩していない。民主党案は「国政の重要課題でも実施する」としているが、同党理事の枝野幸男氏は16日の小委員会で「憲法にかかわることに限定して諮問的国民投票制度を入れるという風にした方がいいのか、党内的にも議論しなければならない」と修正を示唆。30日も、枝野氏は法案成立後に改憲以外のことを問う国民投票についても国会で議論することを条件に、与党案に歩み寄る姿勢を示した。
 三つ目の対立点である過半数の定義について、船田氏は与党案の「有効投票総数の過半数」は維持するものの、投票用紙への記載方法で「(投票用紙に)賛成、反対という欄を設けて、そこに何らかの印をつける」と提案した。
 当初は投票用紙に賛成は「○」、反対は「×」と記入し、白票や他事記載をすべて無効としていた。だが、船田氏の提案は、より無効が少なくなるとして、民主党も受け入れる構えだ。
 ただ、衆院の憲法担当者間で進む修正協議に、自民党内では「民主党案に引っ張られている」(政調幹部)との異論もある。このため、党内手続きが難航する可能性もある。
国民投票法案:「18歳以上」で自民・民主が合意
(毎日新聞2006年12月1日)
 憲法改正の手続きを定める国民投票法案をめぐり自民、民主両党は30日の衆院憲法調査特別委員会の小委員会で、投票権者の年齢を民主党の主張する「18歳以上」として法案に記すことで合意した。ただ、公職選挙法改正により選挙権も同様に改めることが前提で、それまでは経過措置として「20歳以上」と付則で定める。今国会での成立は依然として困難だが、与党と民主党の最大の対立点が解消し、今後の協議が進展する可能性が出てきた。
 投票権者の年齢は、与党案が20歳以上なのに対し、民主党案は18歳以上(国会議決で16歳まで引き下げ可能)としている。修正協議を担当する自民党の船田元氏は30日の同小委で投票年齢は原則として18歳以上との考えを示したうえで「(成人年齢は)18歳が世界の流れ」と述べ、公選法改正までの経過措置期間を3年程度設ける考えを表明。民主党側もこれを評価した。現実には選挙権を「18歳以上」とすることには自民党内の反発が強いため、仮に投票法案が成立しても当面は投票権は「20歳以上」となる公算が大きい。【須藤孝】
国民投票法案、投票権「18歳以上」与党と民主が合意
(読売新聞2006年12月1日)
 与党と民主党は30日の衆院憲法調査特別委員会小委員会で、憲法改正の手続きを定める国民投票法案では、投票権を持つ年齢を「原則18歳以上」とすることで基本的に合意した。
 与党はこれまで「20歳以上」を主張してきたが、この日の会合では、「本則は18歳以上とするが、付則に3年程度の経過措置を置き、民法や公職選挙法など関連法案が改正されるまでは20歳でいくのが順当なやり方だ」と、「18歳以上」を主張する民主党に歩み寄り、民主党も評価した。
 ただ、会期末まで時間がないため、同法案の今国会での成立は難しいという見方が強い。

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NPO法人Rightsは、「未来を長く生きる若者は未来の決定により大きな責任を」との思いから、選挙権・被選挙権年齢の引き下げと政治教育の充実を2つの柱に、2000年から若者の政治参加をめざし活動してきました。

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