~きっかけは「ユースもぎ投票から」~
今回のフォーラムは2部構成で行い、第1部はRights理事である大友さんのもぎ投票に関しての報告、第2部はユースもぎ投票に関わる若者、大人をお招きし、パネルディスカッション形式で行いました。
第1部~報告~「町田・多摩市長選挙でのユースもぎ投票」 
大友 新
 もぎ投票ということは社会参加、ひいては政治参加に繋がるということで、日本ではマスコミや学校関係でも取り上げにくくなっています。しかし20歳になって誰に投票していいかのわからない、どのような候補者がいて、どのような公約を行っているのかもわからないで選挙に行ってしまうという声をよく聞きます。これらはきっかけを持つことで解消できると考えられます。
 今年の2月、4月にRightsが後押しして進めたもぎ投票がありました。これらの動きをうまく今後につなげてゆける方法を探ってゆきたいと思います。(ここでもぎ投票のようすを映したビデオが流れる)
 もぎ投票自体の結果については、2つに共通する結果もあれば違う部分もあり、なかなか興味深いものとなりました。20歳にならないと、投票はできない、そう考えていたけれどこうして投票することを体験できて嬉しい―このような感想もありました。総務省などは人気投票になってしまわないのか、という懸念を持っていたり、教育関係者は教育の現場に政治を持ち出すことはできないと多分に政治を避けようとしたりと、課題はまだたくさんあります。今回のフォーラムなどを通じて、ユースもぎ投票のあり方や、その意義などを改めて考えていければよいと思います。
第2部~パネルディスカッション~「子ども・若者の政治参加を考える」
 第2部は、生井久美子さん(朝日新聞記者)、松田隆夫さん(都立武蔵高校教諭)、眞田武士さん(大学生)、南山智浩さん(高校生)の4人のゲストを招いてのパネルディスカッションを行いました。コーディネーターは、Rights常務理事の林大介さんでした。
 生井さんは海外の教育現場を取材してきたことから、アメリカで実際行われている政治教育について、「日本のマスコミは悪いことしか伝えない、政治に目を向けさせない」と訴え、松田さんは自身の高校でもぎ投票を行っている経緯から、「もぎ投票をする日だけ伝えておく。それで自然と盛り上がってくれる」と話し、眞田さんは以前Rightsが行った国会集会で知り合い、今回の多摩市長選挙のプロジェクトに関わってのことから「きっかけの多用さを広げられたら良いと思う、相手に伝わるようにいかにしてこの運動を広げていけるかがカギだ」と話し、南山さんは中学校時代に生徒会長、町田市子ども憲章実行委員会などの活動から先日の町田市長選挙ユースもぎ投票のメンバーに加わったという経緯から、「自分には関係ないと言われてしまうことが多いが、自分から動いていかなければ良くならないし、何もわから無い、変わらない」と話しました。
林:松田さんにとって、子ども・若者はどのように見えますか。
松田:若者は無関心、無責任とよくいわれるが、そうは思わない。学生運動が凄く盛んだし、独特の感性を持っていると思う。武蔵高校でもぎ投票を行ったが、その結果は小泉人気などとは違うものとなっている。彼らは彼らの地域に密着して考えている。高校生たちにとって、「地元」という意識は重要なことであって、それらは成熟した政治意識ともいえる。
林:もぎ投票の話にしようと思います。南山さんは今回町田のもぎ投票に参加してどう思いましたか。
南山:はじめは政治はやはり遠かったが、参加してもまだ遠い部分はある。参加する前はテレビや新聞でも情報を得られていたが、それよりも直接的で強固な判断基準が得られた。
林:イギリスではどうですか。今回の多摩のもぎ投票に参加して思うことなどを。
眞田:参加して思ったことは、全体的に関心はあるのでは、という印象だった。イギリスと、そこまで違うとも思えなかった。
林:アメリカなどはどうでしたか。判断能力の高さや、どう考えて参加しているのかなど。
生井:情報と環境の違いはあるが、あまり変わらないと思う。伝える側がきちんとしていることが重要だろう。小1から行っていると、政治にあまり関心がない大人も考えるようになる。デンマークでは投票率80%、女性議員が多いし、18歳から被選挙権を認め、高校生でも市議会議員になれたりする。民主主義が成熟していると思う。
眞田:機会があればできると思う。このようなものを企画することで参加者を得、それがきっかけとなる。大学にいくとそんな団体は増えるのできっかけは増えていく。下地はあると思う。南山さんは、Rightsのインターンに参加したということですが、その話は親とどのようにしたのですか。
南山:元から親とはよくそういう話をしていたが、インターン参加後会話の内容が深まったと思う。しかし、学校の先生に話しても無駄な感じもする。
林:もぎ投票を行っての保護者からの反応はいかがでしょう。
松田:保護者からの反応はいい。親子で話をする。政治談義で意見が食い違ってもけんかにはならないし。
質疑応答
Q:機会を与えるか与えないかもそうだが、スキャンダルばかり取り上げるマスコミのあり方も問題だと思うが。
生井:機会の中に、マスコミのあり方もある。マスコミ関係の中にいるが、もどかしく感じている。それを変えるのも選挙だと思う。
眞田:スキャンダルを多く取り上げるというのはイギリスでも同じ。ただ活動機会の多さなど、生の情報に接するチャンスが多いのは確か。イギリスではネットの活用が大きく、日本とは情報活用の面で差が大きい。

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NPO法人Rightsは、「未来を長く生きる若者は未来の決定により大きな責任を」との思いから、選挙権・被選挙権年齢の引き下げと政治教育の充実を2つの柱に、2000年から若者の政治参加をめざし活動してきました。

現在は、政治教育や若者政策の提言、政治家への働きかけに加え、自治体における若者参画プログラムの拡充、学生・若者団体への支援・助言などの活動を行っています。