2月13日(水)11:00~12:00の、たった1時間。限られた時間の中での集会したが、国会議員71名(代理を含む)など200名の参加者をえました。多数の国会議員を前に、「選挙権年齢の引き下げ」が確実に盛り上がっていることを見せることができたと思います。
 はじめに、総務省、法務省から、それぞれの立場で選挙権年齢の引き下げについての見解を述べてもらいました。
 
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野田聖子議員(自民) 私としては、意識や関心がある人には広く認めてしかるべきであり、特に18歳である必要も無いように思う。その理由のひとつに、児童買春・ポルノ禁止法案が国会で承認されたということがある。そこで問題になったのは、この「児童」というものが何歳までの事をさすのかということについてであり、世界的には18歳以下が「児童」として認定されている。これは、「18歳以下=子ども⇔おとな」ということになり、この際年齢はわかりやすく18歳以上に統一的にすべきではないのかということである。もうひとつの理由は、将来にリアリティを感じられる世代にはその未来を決定する意思決定段階にどんどん参加すべきであると考えるからである。
小宮山洋子議員(民主) 最近では若者の投票率の低さが著しいが、若者の投票率の低さの影には「他人事のような政治」というものがある。教育の一環としても、何も選挙や政治のことについて実態をもって教えてはくれないし、民主主義についても教えてくれない。選挙権を引き下げることによって、若い人たちが関心を持ってもらえるようにすべきである。国会での審議の優先順位が上がっていくように頑張っていきたい。
石井啓一議員(公明) 若者が意見を言う場を提供するということは、重要である。わが国はこのまま変化も無いまま未来に進んでいくと、少子高齢化が激しくなってゆき、若者の意見はますます反映されにくくなる。少子高齢化の問題は、若者の負担が多くなっていくということであるため、若者にとっての問題なのであり、彼らの意見を汲み取っていかなければいけないのである。また、若い人の投票率に関しては、選挙権年齢の引き下げと同時に政治や社会が若者に対して積極性を促すような働きかけをすることが必要である。
石井郁子議員(共産) 選挙権年齢ひきさげに関しては相当気運が盛り上がってきている。このような各党から集まっている集会は大変うれしく思うし、我々としても、この問題には全力を挙げて取り組んでいきたいと思う。高卒で職について納税まですれば社会的義務も果たすもので、世間からは「成人」とみなされているような人に選挙権がないのはおかしいことである。最近では就職難などをよく聞くが、それらは政治の問題である。政治の扉を閉め義務は課されていても、権利もあたえられず「近頃の若者は…」と言うのはおかしいことで、早期に解決されるように全力を挙げたい。
西岡武夫議員(自由) 若者が選挙に参画する、具体的に参加することが必要である。具体的にはどのような方法論があるかということだが、まずは速やかに具体性をもつために法整備をしなければならない。別々の法律同士ではそれぞれの解釈が違うためうまくいかないが、選挙権年齢を引き下げることという議論に成人年齢の引き下げも盛り込むことによって、成人年齢をも一気に改正することができる。幸いなことに、成人年齢は憲法には規定されておらず、それぞれの法に委任されているため改正することは簡単とは言わないまでも可能である。
原陽子議員(社民) 最近ではよく「若者は政治に無関心だ」といわれているが、今の政治も、若者に対して無関心なのではないかと、このごろよく思うのである。若者に対して「政治に興味を持て」と訴えるのと同時に、政治は、なぜ若者が政治に興味を持たないのかを考えなければならない。その点でひとついえることは、投票する1票の意味がわからないということが挙げられる。これは、教育にも問題がある証拠である。もっと若者に対して開かれたものになり、若者が日本を作るようになっていけるようにしたい。
鶴保庸介議員(保守) 子どもの意見を親が聞いて、候補者を選ぶということが多くなってきている。親たちは、子どもたちの頑張る姿を見て、「子どもたちの未来」を預けられる候補者を選ぶのである。したがって、子どもたちに着眼して政策を提案する候補者は自然と人気が高くなるのである。選挙や政治活動についても、考えていかなければならない問題である。最近では若い世代だからといって特におとなと比べ劣っているというわけでもなく、インターネットなども普及しているのであって、もっと若者が参加できるようにしてもいいだろう。
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アピール採択
 今年1月に発表された厚生労働省の予測によると、2050年には65歳以上の高齢者が全人口の35.7%を占めるとされています。このことは、20歳から64歳までの現役世代にとって、3人で2人の高齢者を支えることを意味します。
 子ども・若者は、こうした少子高齢化をはじめ、地球環境の悪化や経済の低成長、財政逼迫による税や社会保障の重い負担、そしてテロ事件を契機とした安全保障のあり方など、未来の責任から逃れることができません。子ども・若者の意見を政治に反映させ、世代間の均衡を保ち、各世代が連帯できる社会をつくる必要があります。
 また、阪神淡路大震災や薬害エイズ事件などを契機に、多くの子ども・若者が、環境保全や国際協力に関わるNPO・市民活動やベンチャービジネスに携わるなど、主体的で積極的な社会参加が増えています。
 いまこそ、子ども・若者の社会的意思決定過程への参加としての政治参加をすすめるため、選挙権年齢の引き下げを求めます。すでに、18歳以上に選挙権を保障している国は世界173ヶ国中149ヶ国にのぼっており、18歳選挙権は世界の潮流になっています。
 今日、国会議員と子ども・若者が、これまでの距離を越えて一堂に会し、意見を交わすことができました。この成果をふまえ、賛同する議員と子ども・若者が協力して、世代を超えた多くの人々に理解の輪を広げ、選挙権年齢の引き下げを実現します。
2002年2月13日
選挙権年齢の引き下げを考える国会集会参加者一同
下村博文議員のおわりの言葉 今回の会合はとても画期的なものになるだろう。選挙権の引き下げは世界的潮流でもあるし、すぐにでも必要である。
 しかし、超党派で皆が賛成ならすぐに法律を作って引き下げを実現すればいいと思うかもしれないが、実際はプロセスが大事であり、わが国の場合は自立した個人、自分が政治に参加してゆくことをきちんと理解できる個人の確立が大事である。また、選挙権年齢の引き下げだけでなく、成人年齢の議論もやはりしなければならないため、賛成だからといってすぐにとは行かない。
 この国のあり方を考え、世論を形成することが必要である。みなさんも、政治家たちだけに頼る「他力本願」ではなく、自らも主張してゆく「自力本願」になるようになって欲しい。市民団体からも法改正の原動力となる動きをして欲しいし、若者の意識を高める働きかけも積極的に行なって欲しい。今日の日が、わが国のターニングポイントとなるように、我々も努力していきたいので、皆さんも是非協力してもらいたい。

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NPO法人Rightsは、「未来を長く生きる若者は未来の決定により大きな責任を」との思いから、選挙権・被選挙権年齢の引き下げと政治教育の充実を2つの柱に、2000年から若者の政治参加をめざし活動してきました。

現在は、政治教育や若者政策の提言、政治家への働きかけに加え、自治体における若者参画プログラムの拡充、学生・若者団体への支援・助言などの活動を行っています。