(産経新聞2012年8月7日)
 衆院憲法審査会は7日、幹事懇談会を開き、憲法改正手続きを定めた国民投票法の検討課題である投票年齢の18歳への引き下げについて、現行20歳の成人、選挙権の年齢も引き下げるかどうかの論議を開始した。自民党は国民投票のみ先行する案を示し、公明党は国民投票と選挙権の引き下げを訴えた。民主党は表明しなかったが、自民党と同じ主張をする方針だ。
18歳以上、国民投票先行 民主方針、自民と足並み
(産経新聞2012年8月6日)
 民主党は5日までに、憲法改正手続きを定めた国民投票法に盛り込まれた投票年齢と、成人・選挙権年齢の18歳への同時引き下げについて、投票年齢のみを先行する方針を固めた。同党幹部が明らかにした。先行引き下げは自民党も主張しており、国民投票法の早期運用に不可欠な課題の解消に向け、二大政党の足並みがそろった格好だ。
 国民投票法では18歳以上の国民が投票権を有すると規定されている。ただ、同法付則では「3つの宿題」の一つとして、20歳以上としている成人・選挙権年齢の18歳への引き下げのための法的措置を講じることを求めた。法律が整備されるまでは20歳以上が投票権を有することになっている。
 政府内では公職選挙法を所管する総務省が同時引き下げを主張する一方で、民法を所管する法務省は消費者被害拡大の恐れがあるとして難色を示すなど調整がついていなかった。
 民主党は国民投票の運用を妨げている課題の早期解決を重視し、国民投票法の投票年齢だけを先行して18歳以上に規定することにした。自民党も3日の憲法改正推進本部で公選法や民法の引き下げは「検討条項」と位置付け、先送りすべきだとの見解をまとめた。
 各党は近く衆院憲法審査会幹事懇談会にそれぞれの案を持ち寄り、法改正も視野に協議を本格化させる。民主、自民両党の幹部は「国民投票法が機能する環境作りが大事だ」との認識で一致しており、国民投票法の投票年齢先行で調整を進めたい考えだ。
 ■国民投票法付則にある3つの宿題
(1)国民投票法の投票年齢を18歳以上に規定することに伴い公職選挙法の投票年齢や民法の成年(成人)年齢なども同様に引き下げるための法制上の措置を講じる。同様に引き下げるまでは国民投票法の投票年齢を満20歳以上に据え置く。
(2)憲法改正に関する公務員の賛否の勧誘や意見表明が制限されないよう、政治的行為の制限を定める国家公務員法や地方公務員法などについて必要な法的措置を講じる。
(3)国民投票の対象を憲法改正以外に拡大できるかの是非について、必要な措置を講じる。
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「18歳成人」先送りを=自民
(時事通信2012年8月3日)
 自民党は3日の憲法改正推進本部の会合で、改憲手続きに関する国民投票法に盛り込まれた、投票権年齢と成人・選挙権年齢の18歳への同時引き下げについて、投票権年齢を先行させるべきだとの見解をまとめた。関係省庁の意見が割れている成人・選挙権年齢に関する調整を先送りすることで、改憲への環境を整える狙いがある。今後、衆参両院の憲法審査会で主張する。 
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