「18歳成人」最終報告案、結論見通せず 法制審部会
(朝日新聞5月20日)
 民法上の成人年齢(20歳)を18歳に引き下げるべきか検討している法制審議会(法相の諮問機関)の民法成年年齢部会は19日、初めて最終報告書の内容を議論した。しかし、引き下げの是非など結論自体の方向性が定まらず、改めて意見を整理し直すことになった。一本化には、なお曲折がありそうだ。
 この日の審議には、事務局の法務省民事局がこれまでの議論をもとにまとめた1次案が示された。引き下げの意義や問題点など結論の前提となる各論点に対する認識は列挙されたが、結論にあたる引き下げの是非や引き下げる場合の時期は「保留」として記載がなかった。
 総務省が選挙年齢の引き下げも想定しているため「選挙年齢が18歳に引き下げられるなら、特段の弊害がない限り、民法の成人年齢も18歳に引き下げることが適当」との記述はあったが、「民法の議論なのに唐突感がある」と異論が出て、見直されることになった。
 部会の審議は、憲法改正の投票年齢を「18歳以上」と定め、来年5月までに「必要な法制上の措置を講ずる」とする国民投票法の成立を受けて始まった。世論の反対も根強く、昨年12月の中間報告では賛否両論を併記。早ければこの春には最終報告がまとまるという見通しもあったが、部会の日程は7月まで入っており、「そこでまとまるかも分からない」(民事局)という状況だ。(延与光貞)
民法の成人年齢引き下げ、最終報告書先送り…法制審部会
(読売新聞5月20日)
 法制審議会(法相の諮問機関)の「民法成年年齢部会」は19日、国政選挙に投票できる選挙年齢が18歳に下がることを前提に「民法の成人年齢(20歳)を引き下げることが適当だ」とする最終報告書の原案を議論した。
 しかし、委員から慎重論が出たため、6月に予定していた最終報告書の作成を7月に先送りすることを決めた。
 最終報告書原案は「選挙年齢と民法の成人年齢は一致していることが望ましい」と明記したが、この点には委員からも肯定的な意見が出た。しかし、「選挙年齢が18歳に下がれば、特段の弊害がない限り、民法の成人年齢も18歳に引き下げることが適当だ」との記述に対し、「唐突感がある」などの慎重論が出た。
成人年齢:「18歳成人」案提示 法制審、今夏までに結論
(毎日新聞5月20日)
 「成人」の年齢を20歳から引き下げる民法改正の是非を検討してきた法制審議会(法相の諮問機関)部会の会合が19日開かれ、法務省が引き下げのたたき台案を提示した。選挙年齢との関係を巡って「選挙年齢が18歳に引き下げられた場合は民法も引き下げが適当」としたが、委員からの反論もあり、結論は出なかった。
 たたき台案は、07年に成立した国民投票法が投票権を原則18歳以上と定め、民法などの年齢条文引き下げも10年の施行までに検討すると規定した背景を指摘。選挙年齢との関係上、引き下げが適当とし、若者の自立にもつながるとした。
 一方で、契約上のトラブルや消費者教育の必要性など、引き下げた場合の問題点や克服すべき課題も列挙している。法制審は今夏までに結論をまとめる方向。【石川淳一】
「成人年齢18歳」を再検討 選挙年齢と連動の事務局案に異論
(日本経済新聞5月19日)
 法制審議会(法相の諮問機関)は19日の民法成年年齢部会で、民法上の成人年齢引き下げに関する報告の事務局案を提示した。事務局案は公選法上の投票年齢の引き下げを条件に、民法上の成人年齢も18歳に引き下げることを求めたが、委員から異論が出て再度検討することになった。
 成人年齢を巡っては、「原則18歳以上」を参加資格とした国民投票法が、2010年5月の施行までに「成年年齢を定める民法などの法令について検討し、必要な法制上の措置を講ずる」と付則で求めている。
 事務局案は「選挙年齢が18歳に引き下げられるとすれば、特段の弊害がない限り、民法の成年年齢も18歳に引き下げることが適当だ」と明記。委員からは「選挙年齢の引き下げだけを理由に成年年齢を下げるのはおかしい」といった異論が出た。法制審は今秋に法相に答申する予定だ。法務省は10年の通常国会への民法改正案提出を目指す。
法制審部会18歳成人が「適当」 選挙年齢引き下げ条件
共同通信5月19日
 成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正を検討している政府の法制審議会(法相の諮問機関)の部会は19日、「選挙権が18歳に引き下げられた場合は、特段の弊害がない限り、民法の成人年齢も18歳に引き下げるのが適当」とする、最終報告の原案をまとめた。
 部会は7月に最終報告を作成し、今秋に法制審が法相に答申する予定。引き下げについて賛否両論を併記した昨年12月の中間報告に比べ、引き下げ容認の方向性が打ち出されたことで、2010年の国民投票法施行までに検討することになっている成人年齢引き下げが実現する可能性が出てきた。
 原案は、民法の成人年齢の18歳への引き下げに関し「若年者を国づくりの中心としていく国の強い決意を示し、若年者の自立を援助する施策の推進力となることが期待される」と意義を強調。18、19歳の若者が親の同意がなくても契約ができるようになるなどのメリットを指摘した。
 その一方で、引き下げで若者の悪徳商法被害が拡大する恐れがあるなどの問題点も明記され、「消費者教育の充実」の必要性などが強調されている。
 引き下げる時期については盛り込まれず、6月の次回に先送りとなった。
 ただ、この日の部会では「選挙年齢の観点だけで引き下げを論じるのは問題だ」などと慎重論も出ており、最終報告のとりまとめは曲折も予想される。
「民法の成人も18歳が適当」、法制審部会が最終報告案
(読売新聞5月19日)
 法制審議会(法相の諮問機関)の「民法成年年齢部会」は18日、民法の成人年齢(20歳)を18歳に引き下げることが適当だとする最終報告書の原案をまとめた。
 国政選挙に投票できる選挙年齢が18歳に引き下げられることを前提とし、引き下げの時期は明記していない。部会は6月に最終報告書を作成し、今秋に法制審が法相に答申する予定だ。法務省は、早ければ来年の通常国会に民法改正案を提出することになる。
 同部会は、憲法改正のための国民投票の投票年齢を原則18歳以上と定める国民投票法が2007年5月に成立したのを受けて検討を始めた。10年の同法施行に伴って選挙年齢の引き下げも検討されており、原案ではこれに合わせ、「特段の弊害がない限り、民法の成人年齢も18歳に引き下げることが適当だ」と明記した。
 理由としては、成人年齢のデータがある187か国・地域のうち134が成人年齢と選挙年齢を一致させており、それによって法体系が統一されることを挙げた。成人年齢を引き下げる利点については、「若年者を国づくりの中心にする、国としての強い決意を示すことにつながる。若年者の自立を援助する施策を推進する原動力となることが期待できる」とした。
 昨年12月の中間報告は、成人年齢を引き下げれば、18歳で親の同意なく1人で契約できるようになることで、若者の消費者被害が拡大する恐れが指摘されたため、引き下げの是非は賛否両論を併記した。今回の原案にも、若者が悪質業者に高額な契約をさせられたり、マルチ商法被害が高校で広まったりする例を挙げる形でこうした懸念を盛り込んだが、全体としては、引き下げの必要性を中間報告より強調する内容とした。同部会は19日から原案を基に議論を始める予定だ。

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NPO法人Rightsは、「未来を長く生きる若者は未来の決定により大きな責任を」との思いから、選挙権・被選挙権年齢の引き下げと政治教育の充実を2つの柱に、2000年から若者の政治参加をめざし活動してきました。

現在は、政治教育や若者政策の提言、政治家への働きかけに加え、自治体における若者参画プログラムの拡充、学生・若者団体への支援・助言などの活動を行っています。