県都の市議、顔ぶれ次々/静岡市議選
朝日新聞2009年3月30日
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 ◆高校生、選挙を体感
 静岡市内の投票所では、高校生が市職員と一緒に事務作業に取り組んだ。市選管によると、若者に選挙への関心を高めてもらうのが狙いで、高校生が市の臨時職員として選挙事務に参加するのは、全国でもめずらしいという。
 同市では、07年4月の統一地方選挙から地元自治会やインターネットで公募した市民に投票所事務に参加してもらっているが、今回は対象を高校生にまで拡大。地方選挙の投票率が低下するなか、将来の有権者である高校生に、社会への関心を高め、選挙を通じて意見を表明する意識を持ってもらおうという試みだ。
 この日は、市立商業高、市立清水商業高、静岡英和女学院の3校から99人が参加。投票所入場券と選挙人名簿抄本の照合などをした。
 葵区内の投票所で名簿対照係を務めた市立商業高校1年の宮城島紗也さん(16)は「投票に来るのはお年寄りばかりで若い人が少ないことに驚いた。自分が住むまちの選挙。市民の一員として関心を持って参加しないといけないと思う」と話していた。
【静岡】“有権者予備軍”投票事務に一役 静岡市議選で市選管が高校生起用
中日新聞2009年3月12日
将来の投票率アップ狙う
 静岡市議選(20日告示、29日投開票)で、市選挙管理委員会は市内の高校生を投票事務に起用することにし、11日、参加生徒の研修会を開いた。“有権者予備軍”に一票の大切さを知ってもらい、将来の投票率アップにつなげるのが狙い。国と県は「高校生の参加は聞いたことがない」と驚いている。 (静岡総局・森本智之)
 葵区の私立静岡英和女学院高。市選管が開いた研修会に、1、2年生の計17人が参加した。投票日当日の具体的な作業の内容のほか、選挙の仕組みや心構えなども学んだ。
 ある生徒は「若い人がなぜ選挙に行かないのか不思議で、自分でやってみようと思った」と積極姿勢。担当の河合一也教諭は「生徒にとっては社会を学ぶ良い機会になる。熱意を持って取り組んでほしい」と期待した。
 市選管によると、今回の選挙事務に参加するのは、ほかに市立商業(駿河区)、市立清水商業(清水区)を合わせた3校の計99人。
 事務内容は、投票所で来場者の本人確認をする名簿対照業務や受け付け、用紙の交付。うち名簿対照は有権者の個人情報に接する責任の重い仕事。守秘義務があるため臨時職員として1人1万2000円で雇用する。
 市が初めて高校生を参加させる背景には、若者の低投票率がある。2007年4月の統一地方選では、市内の平均投票率が51%だったのに対し、二十代は26%。どの選挙でも若年者の投票率は全体の半分程度という。
 総務省選挙部管理課は「選挙離れに歯止めを掛ける方策として注目したい」。県選管も「高校生が名簿対照とは驚いた。極めて踏み込んだ決断だ。成功すれば他市町にも波及するかもしれない」と前向きに受け止める。
 市では、選挙事務への市民参加を07年の統一地方選から始めたが、同年7月の参院選では市民の割合が13・5%。京都市(79・6%)や川崎市(72・1%)、名古屋市(66・9%)といった先進市と比べかなり低い。静岡市選管は「今回の実績次第では、高校生の採用人数も増やしたい」と話している。

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