高橋亮平代表理事のコメントが読売新聞に掲載されました。

走る 都議選2017下(読売新聞 2017年6月20日)

昨年に改正公職選挙法が施行され、今回の都議選は4年前の前回とは違い、18歳以上が投票できる。若い世代の声を都政に届けようと、20歳代〜30歳代の若手の立候補予定者も多い。

「都内最年少です。よろしくお願いします」

8日朝、JR山手線の駅前で、スーツ姿の男性(26)が熱心にビラを配っていた。

春に大学を卒業したばかり。政治家の汚職事件や不規則発言をニュースで見ていた記憶から、自分が18歳の頃は「票を託したいと思える政治家がいない」と感じていた。大学で政治学を学び、「じゃあ、自分が」と思い立ち、焼肉店や塾講師などのアルバイトをかけもちして資金をためた。

無所属で出馬の予定。後援会は高校時代の友人らが作ってくれた。時給の見直しや奨学金制度の改善など若者にとって切実なテーマを政策課題に掲げる。今も週3日はパチンコ店で働き、仕事がない日はビラを配る。

これまでに配った名刺は約1,000枚、ビラは2,000枚以上。「若者を代表して、自分の意見や政策を多くの人に伝えたい」と意気込んでいる。

小池知事の登場をきっかけに、今回の都議選に出馬を決めた若者も多い。

23区内の選挙区から立候補を予定している女性(27)もその一人。ただ、小池知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」ではなく、自民党からの出馬を選んだ。

「自分が信じる政策を実現するには、実績と経験のある政党に入ることも大事だと考えた」と話す。

もともと政治に興味があり、学生時代はテレビの討論番組に出演、政治家の事務所でインターンも経験した。卒業後は民間企業に就職したが、昨年以降、連日話題になっている都政への関心が高まり、「まずは自分の住む東京から良くしたい」と考えた。

支援者を地道に回る一方で、若い世代に興味を持ってもらおうと、得意のIT(情報技術)も駆使。出馬を非難する書き込みがツイッターに寄せられると、「個人の自由なのでそれを止められる筋合いはない」と思ったままの言葉で返信するなど陣営幹部を慌てさせたこともあるが、「自分という人間を多くの人に知ってほしい」と語る。

公務員という安定した生活をなげうって立候補するケースもある。

都庁に勤務していた男性(35)は、予算編成に携わった経験などから、「特定の業界団体の声が予算に反映されやすい現状はおかしい」と立候補を決意した。議員定数の削減など公費の使い方の改革を掲げる日本維新の会の考えに共感し、公認を得た。

ブログも活用しながら、日中は子供連れが多い公園やスーパーを巡り、党も掲げる「教育無償化」を訴える。地域に長く住む高齢者からは門前払いされ、めげそうになることもあるが、「地元出身」を強調してなんとか懐に入ろうと活動する。

「若い候補が増えないと、若い有権者の政治への関心も高まるはずがない」

19日現在、立候補を表明している20歳代、30歳代の新人は約40人。世代交代の行方も注目される。

18歳選挙権の導入を目指して活動してきたNPO法人「Rights(ライツ)」代表理事の高橋亮平さん(41)は「若者の意見を政治に反映させたいという意気込みは素晴らしいが、勉強不足のまま当選して、成果を残せない議員も多い」と指摘する。

民間で優秀だった人でも、政治で必要な能力は異なる。高橋さんは「単に若いというだけでは意味がない。経験がない分、過去の議事録を読み込むなどして都政の問題点を把握し、若者らしい解決策を提案してこそ、若者世代の代弁者になれる」と話している。